Sakurako Oidaira Exhibition
“Anima”
2022.6.24-7.23
PATINA
在廊予定 6.24,25
*在廊時間は未定
いつからか、私の画面は灰色です。
どうしようもなく、描きたい と同時に 消したいという、
相反する心が 常に同居しており、
それがいつしかそのまま、私の画法のひとつとなっていました。
描くことも消すことも、同じ行為のように感じていたり、
大きな塊から何かを取り出すような、
彫刻をしているような気持ちにもなります。
灰色は、何かを見るために使うフィルターのようなもの。
現れたり消えたりする影。
色は意味で、灰色はその前またはその後のこと。
というイメージがあります。
この目が捉えるのは人だから捉えられるもの。
周りにはもっと様々な世界が広がっている。
対象と目の間に漂う収集しようのないもの、
その透明である何かを描こうとするとき、
灰色という色ではない色を選んでいました。
今回は、春に発表した連作 “Bagatelle” が生まれたとき同時にあった、
双子のようなもう一つの連作”Animato” を中心に、 作品を発表してみようと思います。
つづく脱皮。小さな営みの空いを、
やさしく見守っていただき、ありがとうございます。
ご覧いただけましたら、幸いです。
生平桜子