写真展

2010.10.19

現在、熊本市現代美術館で行われている 古屋誠一 メモワール. 展 に行って
きました。オーストラリア在住の写真家で1987年以降グラーツを拠点として
写真活動を行っています。1989年より発表を続けている「メモワール」シリーズを
中心に構成されています。古屋と妻クリスティーネは1978年に結婚し、息子の光明
が生まれたが、精神の病に侵されたクリスティーネは1985年、東ベルリンで自らの
命を絶った。出会い 結婚 出産 病に苦しんだクリスティーネと共に過ごした時間が
中欧の激動の時代とともに写しだされています。
光明 円環 境界 グラビテーション クリスティーネ エピファニー 記憶の復習 という
7つのパートで構成されていました。
特にクリスティーネのパートでは最後の日々から出会いまでを遡る展示がより物悲しく
出会いの美しい笑顔が眩しく さらに悲しみを誘うのです。

人は必ず負の世界を自己の内に抱えていますが、それを外に出さずに生きています。
でも 悲しみや苦しみといった負の感情も人が生きていくうえで欠かすことのできない
豊かさをもたらすものであるということを  という古屋さんの思い。

この写真展は自分自身がビックリするくらい引きつけられ、心を揺さぶられた。
少し動揺してしまうくらいに。

そういえば 少し前に昔の映画を観直そうと数本のDVDを借りた。
その中の1本「悲しみよこんにちは」友人とセシルカットの話題をしていた
せいか久しぶりに観ようと思った。監督 オットー・プレミンジャー
そしてなんといっても、このソウル・バスのタイトルバック。暖色系の星形や
月形がブルーの花びらへ、そして雨のしずくとなり、その一粒が少女の涙に。
心を閉ざしてしまう少女の悲しみ。そしてつきまとう「生と死」という現実。

悲しみは なにかしらいつもある。まとわりつき どうしようもない事も。
そして どうしようもなく 時間の経過を願う事も。
こんな台詞 「人生では何かに酔うべきだ 恋にでも 成功にでも 失敗にでも」

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