CAHIERS DU CINEMA

2013.02.02

CAHIERS DU CINEMA
先日久しぶりに映画を観に行きました。
福岡のKBCシネマで行われていた、「カイエ・デュ・シネマ週間」
最新のフランス映画をセレクトし紹介する「カイエ・デュ・シネマ週間」は2013年で16回目を迎えるそうです。
今回は、東京での開催後、はじめて、福岡、京都でも開催されています。
全5本、一作品づつ上映されていました。19時からの上映なので通常ではなかなか観に行けない時間帯なのですが
1日だけ行く事ができました。

見に行けた映画は「メゾン、ある娼館の記憶」2011年 監督ベルトラン・ボネロ
20世紀初頭、パリの高級娼館では、毎夜女たちが美しく着飾り、男たちの欲望を満たす。
客の男に騙され、顔に傷を負ったマドレーヌ、常客に恋をしているジュリー、若いときから
娼館で働き 先の見えないレア、華やかな世界に憧れてやってきた16歳のポーリーン。
そして彼女たちを手放さない家主マリー・フランス。

映画は美しい映像で物語はゆっくりと進んでいきます。
閉ざされた世界で渦巻く孤独、苦悩、不安、痛み。
美しい女性たちが、艶やかな衣装を身に纏い、華やかな世界。
昼間の疲れ果てた姿と、夜の気だるい雰囲気で哀しく、美しく輝いている姿。
そして、娼館がなくなった時代の彼女たちを暗示するかのようなラストシーン。
いつの時代も女性たちは強く、そして哀しい。
哀しく切ない気持ちになりながらも、魅惑的な映像に引きつけらた映画でした。

この日、偶然にもカイエ・デュ・シネマ誌の編集長が来られていてトークショーが開催されていました。
今回この5本の映画のセレクトについての共通点。
閉じてある空間に人々が集まるストーリー、過去へのノスタルジー、そして死。
この「メゾン、ある娼館の記憶」の映画に出てくる男性(客)はほとんどが映画監督やプロデューサーよって演じられている。監督ベルトラン・ボネロ自身も映画に出演しているという事。
いろいろな貴重な話を聞く事ができました。

もちろん観たい映画があって映画館へと行くのですが、閉鎖的な空間で映画を観るという行為そのものが
私にとって重要なんだと(DVDでは味わえない感じ)改めて感じされられた映画でした。
2月からも気になる映画がたくさんあります。フィンランド映画祭もとても気になります。
そしてそして、今は ジョン・カサヴェテスも始まっていますよ。
映画館で観れるなんて、、観に行きたいけれど、この時間帯は完全に厳しい。。。行ける方はぜひ。

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