石井好子、清川泰次、イジスにプレヴェール。
organで行われたROVAの公開講座での話。
小柳帝さんが「YODEL5」 フランスやつれ でとりあげた書籍、写真家、映画作家
「異邦人」のヴィジュアリストたちが変わっていくパリを敏感に感じ表現してきたのか。
木村伊兵衛、アンドレ ケルテス、ブラッサイ、ロベール ドアノー
パリをテーマにした写真集の名作を作ったのはパリ郊外やハンガリー
出身の写真家「異邦人」だという事。
ブラッサイの「夜のパリ」キャバレーや社交場、娼婦、浮浪者、ギャング
誰もいないパリ。そしてこの写真集はゴダールの「男と女のいる舗道」の
イメージの起源と言われているそうです。
そしてそんなパリの映像だったら、ジャン ルノワールの「素晴らしき放浪者」
「パリの街で犬を探していた浮浪者ブデュはセーヌへ身を投げる。それを見ていた
古本屋の亭主に助けられ居候となる。ある日、亭主のくれた宝くじが当たり
お金を手に入れたブデュは女中と結婚することに。結婚式当日ボートに乗って
いると川に流れている花を取ろうとしてボートが転倒。皆、岸辺へたどり着くが
ブデュだけ身を任せるように流されていく。流され岸辺にたどりついたブデュは
浮浪者に再び生き生きと戻っていく」という物語。
「デラシネ」dracin フランス語で、根無し草・根をはることなく、自由でいること。
きっとこの時代、このような映画があると言う事は「デラシネ」にあこがれの
ような気持ちがあったのかもしれません。とても興味深いと思いました。
そしてジャン ルノワールと言えば「ピクニック」「フレンチカンカン」「草の上の昼食」
「黄金の馬車」トリュフォーが会社名をこの「黄金の馬車」からとったのは有名な話。
そしてアンリ・カルティエ=ブレッソンが写真家になる前に助監督を務めていた事
も思い出させる。
ジャンルノワールの映画も昔観たっきりなので、この機会にもう一度観てみようと思う。